チームビルディングの要となるタックマンモデルとは? 混乱期の乗り越え方やおすすめの本を紹介!

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働き方改革やワークライフバランスの考え方の変化、ニューノーマルな働き方の普及など、ワークスタイルの多様化とともに、仕事に対する姿勢にも変化が起きています。これまでは上長の指示に従い、与えられた仕事だけをこなす受動的な働き方をしていても評価に繋がり、一定の成果を打ち出すことができましたが、昨今では個々が積極的に仕事に関心をもち、自律した働き方が求められるようになりました。

そこで必要とされるのが、コミュニケーションスキルやリーダーシップを発揮できる人材であり、チームビルディングのスキルであることは間違いありません。本稿ではチームビルディングには欠かすことのできない「タックマンモデル」について詳しく紹介します。

タックマンモデルとは

アメリカの心理学者であるブルース・ウェイ・タックマンが1965年に「Developmental Sequence in Small Groups.」の中で提唱したチームビルディングのモデルが「タックマンモデル」です。当初、チームが成長するためには「形成期・混乱期・統一期・機能期」の4つのステージが必要とされていましたが、その後、1970年代に5つ目のステージとして「散会期」が追加され、5つのステージからなる現在のタックマンモデルが確立されました。

タックマンモデルによるチームビルディングの手法

タックマンモデルでは、チームを立ち上げてからチームが機能するまでの段階を5つのステージに分けて考えています。5つの段階をクリアしステップアップすることでチームは円滑にまわり出し、最高のパフォーマンスが発揮できるようになります。タックマンモデルはチームビルディングに有効とされ、今なお活用され続けるフレームワークなのです。

タックマンモデルを導入する目的

タックマンモデルを導入する目的は、チームビルディングのプロセスを明確にすることと、チームを率いるリーダーが心がけるべきポイントを意識したマネジメントを行うことにあります。

メンバー間の理解や信頼が厚く、団結力があり、プロジェクトの作業効率や品質アップを目指すことのできる最高のチームをつくるために、次章からタックマンモデルで解説される5つのステージについて詳しくみていきましょう。

タックマンモデルの5つのステージ

5つのステージの特徴を知り、実行することによって、プロジェクトマネージャーやチームリーダーはその時々に求められる対応や、その過程で起こるトラブルにも的確な対処が可能となります。その結果、チームは成長しプロジェクトを成功させることができるのです。

では順を追って、各ステージを解説しましょう。
 

1.形成期(Forming)

チームが立ち上がったばかりのタイミングが「形成期」です。チームに所属することになったメンバー同士、関係性が構築されておらず、互いに遠慮や緊張感があります。

業務を手探りで進めているフェーズとなるため、プロジェクトリーダーはプロジェクトの計画や趣旨、目標、役割、進捗状況などをチームに浸透させるとともに、コミュニケーションを促す必要があります。プロジェクトを進めるための指示や説明が必要とされる時期であるため、それらを明確に伝えるよう心がけます。

2.混乱期(Storming)

やがてチームは「混乱期」を迎えます。タックマンモデルでは混乱期が最も重要で、混乱期をいかに乗り越えるかがその後のチームの成長を大きく左右すると考えられています。

混乱期は各自の役割や責任、チームの目標に対する考え方の対立が起こる時期です。それぞれのやり方でプロジェクトを進め始めるため、行動やビジョンにズレが生じ、時にぶつかり合うこともあるでしょう。メンバーの意識やエネルギーは、本来向くべきプロジェクトの目標から逸れて内部の対立に向けられやすく、モチベーションも下がりがちになります。

混乱期は、情報やコミュニケーションの量を必要とした形成期と異なり、質を重視すべきとされています。メンバーの意見を表面化させ、全員が納得するまで話し合うような機会を設けるなどお互いを理解する働きかけが重要な役割を果たします。

3.統一期(Norming)

混乱期を乗り越えた「統一期」は、プロジェクトの目標や役割などに共通意識が芽生え、メンバー間の相互理解や尊重が生まれます。意見が交わしやすくなり、チームが活性化すると同時に、メンバーのスキルやモチベーションが高まるのもこの時期です。

互いにサポートしあえるような関係性を生み出すために、プロジェクトに関する各々のタスクを見える化し、メンバー間の深いコミュニケーションを促すことが効果的とされています。また、プロジェクトマネージャーによる指示はだんだんと必要とされなくなる時期ですが、チームのベクトルが揃っているか、そして混乱期に戻っていないかに気を配る必要があるでしょう。

4.機能期(Performing)

チームとしての成熟を果たした「機能期」は最も理想とされるステージです。チームは多くの課題を解決し、成果を生み出すことができる組織に成長しています。結束力や連動性が生まれ、プロジェクトリーダーの指示がなくとも、メンバーは自律した行動や的確な判断を下すことができるでしょう。

プロジェクトの過程で発生する達成感を積み重ね、成功体験を共有することで強い信頼関係を生み出すことができるでしょう。プロジェクトリーダーの詳細な指示はますます必要とされなくなりますが、機能期のパフォーマンスやモチベーションを持続できるようにコミュニケーションは率先して行いましょう。

5.散会期(Adjourning)

散会期はプロジェクトの達成や時間的な制約によりチームが解散する期間です。プロジェクトの成長を通じ、メンバーそれぞれの思いや目標にズレが出てくることもあるかもしれません。

各々が目指すステップに進むために、経験やチームワークを生かす準備が必要とされます。またプロジェクトマネージャーは、プロジェクトで得たナレッジや、成果物に必要な引き継ぎ事項をまとめます。例外として、長期的なプロジェクトチームや永続的な部署においては散会期がこないケースもあります。

タックマンモデルのキーポイント「混乱期」を乗り越えるには

混乱期はプロジェクトのカギを握る重要なステージであることは前章でもお伝えした通りです。タックマンモデルでは、混乱期を乗り越えることでチームは成長しチームワークが生まれると考えられています。そこでチームビルディングが最も困難をきたす混乱期の乗り越え方について、整理してみましょう。

混乱期を避けることのリスク

できることなら混乱期を最小限にし機能期を迎えたいと思うばかり、混乱期の対立やぶつかり合いから目を背けてしまうことも少なくありませんが、それでは混乱期を脱することができません。混乱期にチームへ向き合わないと機能期で十分なパフォーマンスが発揮できず、悪くすると機能期を迎えることすらできないとされています。

また、タックマンモデルのステップが完全にクリアできない限り、チームは再び混乱期に戻ってしまうことや、チームが崩れ落ちることすらあると考えられています。混乱期を避けることや最小限にすることを考えるのでなく、しっかりと受け入れて乗り越えようという視点で取り組むことが重要です。

混乱期におけるプロジェクトマネージャーの役割

では混乱期を乗り越えるにはどのようなことに気をつければいいのでしょう。混乱期にこそ、チームビルディングの意義があるのです。

スケジュールやタスク、アウトプットを見える化し相互理解を深める

メンバーの役割や責任の範囲を互いに理解させることで、チーム内での存在意義が確立します。それにより、チームが目指すべきものや方針への足並みを揃えることができます。

問題が発生したらメンバー全員で話し合い、ひとつずつ解決する

メンバーの意見を漏らさず表面化させます。また、一部のメンバーのみでの解決やトップダウンによる押し付けは避け、メンバー全員に共有しひとつずつ丁寧に解決するといいでしょう。

チームワークを深めるようなコミュニケーションの機会を設ける

メンバー間で交流が生まれるような流れにもっていくなど、コミュニケーションの機会を設け、メンバーそれぞれが担当する業務や人間性の理解を促します。

【タックマンモデル】混乱期におすすめの本

混乱期に身を置くプロジェクトマネージャーは、自分の立居振る舞いに悩むこともあるでしょう。そこで混乱期に読みたい、TeamHackersおすすめの本を紹介します。混乱期を乗り越えるヒントが見つかるかもしれません。

『チームビルディングの技術』

『チームビルディングの技術』の中でもタックマンモデルが解説されています。「なぜ本格的なチームが必要なのか」、そして「どうすれば本格的なチームがつくれるか」という2つのテーマに分けてまとめられ、著者の経験やマネジメント理論をもとにしたチームビルディングについて学ぶことができます。

『グーグルに学ぶ最強のチーム力 成果を上げ続ける5つの法則』

成果を上げ続けるチームとは? Googleが実践するチームビルディングや運営・採用の方法、失敗を恐れない仕事の進め方などを解説しています。Googleが必要と考える5つのキーワードをもとにチームビルディングを考えることができます。

『すごいチーム 結果を出すチームマネジメント12の方程式』

12万部超のベストセラーである「すごい会議」の手法でチームの作り方を解説しています。

チームマネジメントについて12の項目に分けて解説しており、目次を見て刺さった章を読むだけでも参考になるはずです。

「ザ・ファシリテーター」

人や組織を動かすファシリテーションのスキルやマインドを学びたい人におすすめです。チームやそのメンバーのパフォーマンスを最大化するリーダーシップや組織改革について、ストーリー仕立てで書かれていることも特徴です。

まとめ

組織作りにおいて、どんなチームでも避けることのできない混乱期。混乱期には困難なことも多く頭を悩ませるかもしれませんが、プロジェクトマネージャーがチームを導くために必要なフレームワークであるタックマンモデルを知っているだけでそのハードルが下がることは間違いありません。

チームのマネジメントに悩んだときは、タックマンモデルが解決のカギを握っているかもしれません。プロジェクトマネージャーはチームが今どのステージにいるのかを常に意識し、チームビルディングに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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